
MOVE指数で市場のリスクを読む|投資判断に役立つ活用法
難易度:
執筆者:
公開:
2025.03.19
更新:
2025.03.19
債券市場の変動を予測する指標「MOVE指数」をご存じですか?
MOVE指数とは、「米国債市場の揺れ具合」を示す指標です。簡単に言うと「これから金利がどれくらい動きそうか?」を測るもの。債券市場のリスクを知るうえで重要なヒントになります。本記事では、MOVE指数の基本的な仕組みから、投資への具体的な活用方法までを分かりやすく解説。株式市場の「VIX指数」との違いや、過去の市場変動事例も交えながら、債券市場のリスクを見極める方法を学べます。投資判断の精度を高めるヒントを、ぜひ本記事から得てください!
サクッとわかる!簡単要約
本記事を読むことで、債券市場のリスクや変動要因をより深く理解できるようになります。特に、「MOVE指数がどのように計算されるのか」「過去の市場変動とどう関連しているのか」を知ることで、債券投資のリスク管理がしやすくなります。さらに、MOVE指数の数値変化に応じた投資戦略(例:指数が高いときは短期債中心、低いときは長期債も検討)を学ぶことで、市場の波を予測しながら資産を運用する力が身につきます。これまで「債券市場は難しそう」と感じていた方も、具体的な事例と実践的な活用方法を通じて、より戦略的に投資判断ができるようになるでしょう。
MOVE指数とは?
MOVE指数(Merrill Lynch Option Volatility Estimate)は、米国国債市場の予想ボラティリティ(価格変動の激しさ)を示す指標です。MOVE指数が高い場合、市場は「今後、国債の利回り(価格)が大きく変動する」と予想していることを意味します。逆に、指数が低い場合は「当面、国債市場は安定している」と見られている状態です。
MOVE指数の計算方法
1ヶ月満期の米国債オプション価格をもとに算出され、2年・5年・10年・30年物の国債オプションの予想変動率(インプライド・ボラティリティ)を加重平均して指数化しています。
簡単に言うと、「今後1ヶ月で米国債の利回りがどれくらい変動するか」を市場のオプション取引から読み取って示したものです。
MOVE指数とVIX指数の関係
MOVE指数は、メリルリンチが1980年代に開発し、現在はICE(インターコンチネンタル取引所)がICE BofA指数の一部として公表しています。この指数は「オプションに基づくボラティリティ推計」であり、株式市場のVIX指数の債券版とも言えます。
VIX指数(Volatility Index)は、S&P500指数のオプション価格をもとに算出される、株式市場の予想ボラティリティを示す指標です。シカゴ・オプション取引所(CBOE)が公表しており、「恐怖指数」とも呼ばれることがあります。
VIX指数が高い場合、投資家は市場の先行きに不安を感じており、今後価格の変動が大きくなると予想していることを示します。反対に、VIX指数が低い場合は、市場が安定していると考えられている状態です。
MOVE指数とVIX指数の違い
両指数とも、金融市場の不確実性やリスク意識を反映する重要な指標ですが、対象とする市場が異なります。たとえば、金利の変動リスクが高まるとMOVE指数が上昇し、株式市場の不安が高まるとVIX指数が上昇します。 そのため、VIXとMOVEの動きを比較することで、株式市場と債券市場のリスクの違いや市場全体のセンチメントを分析することができます。
MOVE指数が示す市場心理
MOVE指数は、債券市場の「不安」や「恐怖感」を数値化したものです。
株式市場では VIX指数 が市場心理を反映するのと同じように、債券市場では MOVE指数 が投資家のリスク意識を示します。例えば、中央銀行の政策や経済指標で金利見通しが不透明になるとMOVE指数が上昇しやすく、市場が安定しているときは低水準になります。
MOVE指数の基準値
- 長期平均値は約100→「平常時」の水準
- 金融危機時には200超え→不安定な市場
- 安定した市場では30台→落ち着いた状態
このように、MOVE指数は債券市場のリスクを測る重要な指標として活用されています。
債券市場に与える影響(ボラティリティとの関係)
MOVE指数は債券市場そのもののボラティリティ水準を表すため、市場動向と密接に関係します。値動きが激しい(ボラティリティが高い)局面では、債券の価格や利回りが短期間で大きく変動することを意味します。具体的な影響や関係性として、以下の点が挙げられます。
市場心理と不確実性の指標
MOVE指数の上昇は債券市場参加者の不安や不確実性の高まりを示します。例えば政策金利の行方が読みにくい状況や金融システム不安が台頭した場合、国債の価格は乱高下しやすくなり、その結果としてMOVE指数が急騰します。これは投資家に「債券市場で何か異変が起きている」というシグナルを与えます。実際、「MOVE指数が高い状態は、米国債市場の不確実性やリスクが高まっていることを意味する」と解説されています。
債券価格・利回りへの波及
ボラティリティが高まると、債券の流動性が低下し市場が荒くなる傾向があります。マーケットメーカー(証券会社等)がリスク回避のため債券の売買を控えるため、売買気配スプレッドが拡大し、価格変動がさらに大きくなる悪循環も起こりえます。
例えば2013年のテーパータントラム(米金融緩和縮小の示唆)では、10年国債利回りが急上昇(数ヶ月で1%以上も上昇)した際、MOVE指数の急騰が市場の流動性低下を招き、債券の売買コスト(スプレッド)が拡大したことが報告されています。
このように、MOVE指数の変動は債券市場のコンディション(取引のしやすさや価格安定性)に直接影響し、ひいては債券価格の急激な下落や上昇を伴うことがあります。
他市場との連動
債券市場は株式市場とも密接にリンクしており、債券のボラティリティ上昇は他の資産クラスにも波及し得ます。実際、MOVE指数と株式のVIX指数は概ね連動する傾向があり、高い相関関係(相関係数約0.8)を示すことが知られています。
債券市場で波乱が起きると投資家心理が悪化し、それが株価の変動率にも波及するためです。特に債券市場は株式より先に動くケースが多く、「債券市場が全体のリスクセンチメントを先行指標として示す」ことも指摘されています。
例えば後述する2023年3月の例では、債券のMOVE指数が先に急騰し、その数日後に株式のVIX指数も追随して急上昇するといった現象が見られました。これは債券市場で感じ取られた危機感が、後から株式市場にも伝播した一例です。要するに、MOVE指数は債券市場の「体温計」のような役割を果たし、その急変動は市場全体におけるストレスの高まりを示します。特に通常は安定的とみなされる債券が大きく動くときは、株式以上に深刻な金融市場の歪みやリスクが潜んでいる可能性が高くなります。「債券は株式ほど動かないのが普通なのに、それ以上に揺れている時は要注意」ということです。
MOVE指数と金利変動の関係(歴史的データを交えて)
MOVE指数は、金利(債券利回り)の変動と密接に連動する指標です。一般的に、金利が短期間で急上昇または急低下する局面では、利回りの変動率(ボラティリティ)が高まり、MOVE指数も上昇します。一方で、金利水準が安定しているときは、MOVE指数も低い水準で推移します。
ここで重要なのは、MOVE指数は金利の「方向」を示すものではなく、「変動の大きさ」を示す指標であるという点です。つまり、MOVE指数が高いからといって「金利が上がる」または「下がる」と予測できるわけではなく、「金利が大きく動く可能性が高い」ことを意味します。
以下では、過去の主要な経済イベントとMOVE指数の動きを振り返ります。
2008年:世界金融危機(リーマンショック)
リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに株式市場だけでなく債券市場も大混乱し、MOVE指数は過去最高の264付近まで急騰しました。これは平常時(約100)の2〜3倍にあたる水準で、債券市場の不確実性が極端に増大していたことを示しています。
当時、金融システムへの不安が高まり、「安全資産」とされる米国債に資金が集中する一方で、信用不安も広がり、国債利回りが激しく上下する異常事態となりました。FRB(米連邦準備制度理事会)は、急激な利下げと量的緩和策を実施し、最終的に国債利回りは大幅に低下しましたが、その過程でMOVE指数は前例のないレベルに達しました。
2013年:テーパータントラム (金融緩和縮小ショック)
FRBが量的緩和の縮小(テーパリング)を示唆した際、市場は驚き、米長期金利(10年国債利回り)が数ヶ月で1%以上急上昇しました。これに伴い、MOVE指数も大きく上昇し、一時140前後の高水準となりました。
この時期は、金利が急上昇することで債券価格が大きく下落し、市場のボラティリティが高まった局面でした。債券市場では取引が減少し、流動性の悪化が進んだ結果、価格変動がさらに増幅されました。このケースは、金利の「上昇」に対する市場の不安がMOVE指数の上昇に表れた典型的な例です。
2020年3月:コロナショック
新型コロナウイルスの世界的流行により、投資家の不安が一気に高まり、「安全資産」とされる米国債に対するパニック的な売買が発生しました。
この影響で、短期間で米国債利回りが急降下した後、市場の混乱が続き、一部の期間では利回りが急上昇する場面もありました。その結果、MOVE指数は160台に急騰し、通常の水準を大きく超える異常値を記録しました。
しかし、FRBが即座に大規模な金融緩和と市場介入を実施したことで、債券市場は次第に安定し、MOVE指数も低下に転じました。最終的に、2020年9月には36程度(過去最低水準)まで低下し、市場の混乱が収束したことを示しました。このように、MOVE指数は市場のパニックとその後の政策対応による安心感の戻りを明確に映し出しました。
2022~2023年:インフレと銀行危機
コロナ後の経済回復とインフレの高進を受け、FRBは2022年から急速に利上げを実施しました。この急激な金利上昇の影響で、債券価格は大幅に下落し、市場のボラティリティが高まりました。そのため、MOVE指数は2022年中頃から歴史的な高水準で推移しました。
さらに、2023年3月には米地方銀行の相次ぐ破綻(シリコンバレーバンク危機など)が発生し、金融市場は一気に不安定化しました。これにより、「利下げ観測・景気後退懸念」が強まり、MOVE指数は2008年以来の高水準に急騰しました。
実際、2023年3月には2年国債利回りが数日で1%以上急低下するなど、市場の金利見通しがわずか1週間で**「追加利上げ」から「早期利下げ」へと劇的に転換**しました。このように、政策や経済の前提条件が崩れる局面では、金利が上下どちらにも大きく振れるため、MOVE指数が急騰することが分かります。
MOVE指数と債券投資戦略(指数が高い時・低い時の対応)
MOVE指数が大きく変動するとき、債券投資家はどのような対応をすべきでしょうか?
市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)に応じた基本的な戦略を整理します。
MOVE指数が高い時(市場が不安定なとき)
MOVE指数が高いときは、債券市場の不安が高まっているサインです。まず重要なのはリスク管理で、以下の対応が考えられます。
デュレーションを短くする
デュレーション(債券の残存期間)が短いほど、金利変動の影響を受けにくくなります。短期債は価格の変動が小さいため、安全性が高まります。
現金比率を高める・安全資産に移動
債券の売買を急がず、資金を短期国債や預金などの安全資産に一時的に避難させる方法もあります。市場が荒れると流動性(売買のしやすさ)が低下し、思わぬ損失を被るリスクがあるため慎重な対応が求められます。
経験者は割安な債券を狙う
ボラティリティが高いと、債券価格が大きく変動するため、一時的に割安になる債券が出てくる可能性があります。将来の金利低下を見越して長期債を安値で買うのも戦略の一つです。ただし、これは経験者向けの戦略なので、初心者は無理に市場に飛び込まないよう注意しましょう。
- MOVE指数が高いときは、まず「守りを固める」ことが基本です。ただし、市場をよく分析すればチャンスも生まれるため、経験者は慎重に攻めるタイミングをうかがうことが重要です。
MOVE指数が低い時(市場が安定しているとき)
MOVE指数が低いときは、市場が落ち着いており、債券価格の変動も小さい状態です。このようなときは、以下の投資戦略が考えられます。
長期債への投資を検討
金利変動が小さいため、長期債を持つリスクが低くなります。安定した利回りを確保しやすい時期です。
リスク資産への分散
高格付けの社債など、多少リスクのある債券にも分散投資を考えられます。ボラティリティが低いため、リスク管理がしやすくなります。
次の変動に備える
過去の歴史を振り返ると、ボラティリティが最低水準にある時期の後に、大きな市場イベントが発生しやすい傾向があります。例えば、2020年初頭のコロナショックでは、市場が比較的安定していた低ボラティリティ期の後に、突然の急変が起こりました。
そのため、市場が安定しているときこそ、将来の急変に備えることが重要です。具体的には、ポートフォリオの見直しを行い、必要に応じて金利スワップや債券オプションなどのヘッジ手段を活用し、市場の急変時にも対応できる準備を整えておくことが求められます。
- MOVE指数が低いときは、市場が安定しており、リスクを取りやすい環境です。ただし、「安定が永遠に続くわけではない」ため、次の波に備える意識も忘れずに持ちましょう。
MOVE指数は市場の警告サイン?過去の事例と債券市場への影響
金融市場の不確実性が高まると、債券市場ではMOVE指数(Merrill Lynch Option Volatility Estimate)が急上昇することがあります。この指数は、米国債の予想ボラティリティを示し、市場のストレスやリスクの高まりを反映する重要な指標です。過去の歴史を振り返ると、MOVE指数の急変が債券市場にどのような影響を与えてきたかがわかります。本記事では、MOVE指数が大きく動いた事例を取り上げ、その時市場に何が起こったのかを解説します。
2008年金融危機(リーマンショック):市場の混乱と信用不安
MOVE指数:過去最高の264まで急騰
2008年後半、リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに、世界の金融市場が大混乱に陥りました。特に債券市場では、米国債の利回りが日々大きく変動し、一時は市場機能が麻痺する懸念が広がりました。
- 投資家心理の悪化:市場の不安が極度に高まり、長期債・短期債を問わず価格が大幅に変動。
- リスク管理の難しさ:信用力の高い米国債を保有していた投資家でも、価格の乱高下により評価損益が大きく振れ、追証や資金繰りに苦しむケースが続出。
- 市場への教訓:「米国債=安定資産」という認識が崩れ、市場が極度なストレス状態になると現金確保が最優先されることが明らかになった。
この状況を受け、FRBは大規模な金融緩和を実施し、市場を沈静化させました。MOVE指数の急騰は、市場のパニックがどれほど深刻だったかを示す指標として機能し、投資家にとっては警告サインとなりました。
2013年テーパータントラム(金融緩和縮小ショック):債券市場の急変
MOVE指数:140前後まで上昇
2013年、FRBが量的緩和の縮小(テーパリング)を示唆したことで、市場は金利上昇を織り込みに動きました。投資家は「今後、金利が上昇する」と予測し、一斉に債券を売却しました。
- 長期債価格の急落(利回り急騰):特に長期国債や住宅ローン債券を多く持つファンドが大きな損失を被る。
- 負の連鎖:債券売りが売りを呼び、市場の流動性が低下。
- MOVE指数の先行的な警告:指数が上昇し始めた段階で警戒していた投資家は、ポジションを縮小して損失を回避できた。
市場は一時的に混乱しましたが、FRB高官の沈静化発言や投資家の冷静な対応によって、数ヶ月で落ち着きを取り戻しました。このケースでは、MOVE指数の上昇が市場の変調をいち早く知らせる役割を果たしました。
2023年銀行危機(シリコンバレーバンク破綻):MOVE指数が先行シグナルに
MOVE指数:2008年以来の高水準に急騰
2023年3月、シリコンバレーバンク(SVB)をはじめとする米地方銀行の破綻ニュースが広がると、株式市場が本格的に混乱する前に債券市場が先に反応しました。
- MOVE指数が急騰し、その後VIX(株式市場のボラティリティ指数)が上昇
- 「銀行破綻=景気悪化・金融緩和の再開か?」との見方から、短期国債の買いが殺到(利回り急低下)
- 長期債や社債を保有する投資家は市場混乱で評価損を被る
この事例では、MOVE指数の急騰を見た投資家は「通常でない事態が起きている」と早く察知することができました。実際、MOVE指数は株式市場の混乱よりも数日早く異変を示しており、リスクの先行指標として機能しました。
投資家はMOVE指数をどう活用すべきか?
最後に、債券投資初心者を含む投資家がMOVE指数を活用するためのポイントを整理します。
リスク管理の指標として定期的にチェックする
MOVE指数は、債券市場の「温度計」のようなものです。株式投資家がVIX指数を参考にするように、債券投資家も市場の不安度を把握するために定期的にMOVE指数を確認するとよいでしょう。
チェックのタイミング
- 指数が急上昇し始めたら→市場の不安が高まっている可能性があるため、注意が必要
- 安定した水準なら→市場は比較的落ち着いている状態
特に指数が急変したときは、金利の動きや経済ニュースと合わせて市場の変化を読み取ることが重要です。
資産配分や売買タイミングの判断材料にする
MOVE指数を使えば、市場環境に応じた投資戦略の調整が可能です。
MOVE指数が高いとき(市場の不安が強い)
- 慎重な運用を意識し、債券の持ち高を減らす
- デュレーションを短くする(短期債中心に)→金利変動の影響を抑える
- 現金比率を高める→市場の急変に備える
MOVE指数が低いとき(市場が安定している)
- リスクを取る投資がしやすい
- 長期債や社債への投資割合を増やす→高い利回りを狙う
- 分散投資を強化する
ただし、極端な「全撤退」や「全力投資」は避け、段階的・分散的に調整することが大切です。また、MOVE指数だけを頼りにせず、景気指標や中央銀行の政策なども考慮して総合的に判断しましょう。
MOVE指数を「絶対の予報」として捉えない
MOVE指数は、市場が予想する「今後の変動の大きさ」を示す指標であり、未来の市場の動きを正確に予測するものではありません。
- 「指数が高い=必ず市場が崩れる」とは限らない
- 「指数が低い=安全」と決めつけるのも危険
例えば、過去にはMOVE指数が上昇しても市場が急落しなかったこともありますし、逆に指数が低いときに突発的なショックが発生したこともあります。MOVE指数は、あくまで市場の雰囲気を知る「参考情報の一つ」として活用し、他の経済指標と組み合わせて判断する習慣をつけましょう。
この記事のまとめ
MOVE指数は、債券市場のリスクや不安定さを測る重要な指標であり、投資判断の参考になります。本記事では、その基本的な仕組みや市場への影響、具体的な投資戦略を学びました。特に、「指数が高いときは慎重に」「低いときはリスクを取りやすい」といったポイントを押さえることで、市場変動に対応する力が養えたはずです。
ただし、市場は常に変動し、単純な指標だけで完璧な判断を下すのは困難です。今後の金利動向や経済情勢を踏まえ、専門家の助言を取り入れながら、自分の資産状況やリスク許容度に合った投資方針を立てましょう。MOVE指数を活用し、長期的な安定運用を目指しましょう。

MONO Investment
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
関連質問
関連する専門用語
MOVE指数(move index)
MOVE指数(ICE BofAML U.S. Bond Market Option Volatility Estimate Index)は、ICEが算出・公表する米国債市場のボラティリティを示す指標であり、「債券市場のVIX指数」とも呼ばれる。米国債の先行き変動リスク(予想変動率)を測定し、特に米国債先物の1カ月物オプションのノーマライズド・インプライド・ボラティリティを基に算出される。イールドカーブ上の2年、5年、10年、30年物の国債を加重平均して構成されており、金利変動リスクを示す代表的な指標とされる。指数が上昇すると、債券市場の不確実性が高まっていることを意味し、金融政策の変更や市場の混乱時に特に注目される。
ボラティリティ
ボラティリティは、投資商品の価格変動の幅を示す重要な指標であり、投資におけるリスクの大きさを測る目安として使われています。一般的に、値動きが大きい商品ほどそのリスクも高くなります。 具体的には、ボラティリティが大きい商品は価格変動が激しく、逆にボラティリティが小さい商品は価格変動が穏やかであることを示します。現代ポートフォリオ理論などでは、このボラティリティを標準偏差という統計的手法で数値化し、それを商品のリスク度合いとして評価するのが一般的です。このため、投資判断においては、ボラティリティの大きい商品は高リスク、小さい商品は低リスクと判断されます。
米国債
米国政府(米国財務省)が発行する債券。 トレジャリーや米国財務省証券とも呼ばれる。 米国の金利情勢に合わせて利率が決まるため、低金利が続いている日本と比べると、米国国債の利回りは高くなっているケースが多い。 また、米国政府が利子および元本の支払(償還)を行うため、高い信用力を有している。
利回り
投資金額に対する収益の割合のこと。この収益には「利息」だけでなく、投資商品を売却した場合に得られる「売却損益」も含む。通常は1年間の「年利回り」のことを利回りと呼ぶことが多い。利回りには単利と複利が存在する。
金利変動リスク
金利の変動が投資対象の収益や資産価値に影響を与えるリスク。金利が上昇すると、借入コストの増加や不動産価格の下落などが発生し、利回りが低下する可能性があります。逆に金利が低下すると収益が増加する場合もあります。金利動向を予測し、適切な資産配分を行うことでリスクを管理することが重要です。
デュレーション
金利の変化に対する債券もしくはポートフォリオの価格感応度を示す値(単位:年)で、債券投資において広く用いられるリスク指標。 債券の価格、クーポン、最終償還および繰上償還条項に基づいて算出。 修正デュレーション(modified duration)は、代表的なデュレーションの計算方法で、利回り1%の変化に対して債券価格がどのくらい変化するかの割合を示す。
流動性
資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
FRB(Federal Reserve Board/米連邦準備制度理事会)
FRB(Federal Reserve Board、米連邦準備制度理事会)は、米国の中央銀行制度であるFRS(Federal Reserve System)の中核をなす組織である。FRSは、ワシントンD.C.にあるFRB(理事会)と、全米に分布する12の地区連邦準備銀行(連銀)から構成される。 FRBの主な役割は、金融政策を通じて米国経済の安定を図ることであり、その目的として「最大雇用(Maximum Employment)」と「物価の安定(Stable Prices)」という2つの目標(デュアルマンデート)を掲げている。これらの目標を達成することで、米国経済の持続的な成長を促す。 FRBは、日本の日本銀行に相当する機関であり、政府から独立した中央銀行として運営されている。ただし、完全に独立しているわけではなく、議会に対して定期的に金融政策の報告を行うなど、説明責任を負っている。
リスクヘッジ
リスクヘッジとは、リスクを予測して、リスクに対応できるよう備えること。 投資信託は株式等の価格変動のある商品のため、元本割れや損失になることがあるが、そのリスクを未然に予測し、回避するよう備えること。
社債
一般の事業会社が発行する債券を指す。債券とは、発行体が投資家から資金提供を受ける代わりに満期までに利子を支払い、満期には元本を返済する有価証券のこと。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。
金融緩和
景気を上向かせるため、中央銀行が政策金利の引き下げや資金供給量を増やすこと。金融緩和が金融機関の貸出金利の押し下げにつながり、資金を借りやすい環境を作り出すことで景気が活性化しやすくなり、物価にも押し上げ圧力が働くこととなる。日本では第二次安倍内閣のアベノミクス政策により2013年から金融緩和政策が取られている。 金融緩和とは反対に、景気を抑制するため政策金利を引き上げたり資金供給量を減らす政策を「金融引締め」という。