個人向け国債の購入を検討しています。固定金利と変動金利どっちがいいでしょうか?
解決済み
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2024/12/06 00:28
男性
40代
貯金が溜まってきたのですが、銀行だと金利がほとんどつかないので、個人向け国債を買おうと考えています。個人向け国債には固定金利のものと変動金利のものがあり、どちらにしようか悩んでいます。選び方を教えて下さい。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
個人向け国債の選択について、資金運用の目的や期間に応じて検討する必要があります。
まず固定金利型は、3年債と5年債があります。固定金利のため購入時に決定した金利が満期まで変わることはありません。2024年12月現在の金利は3年債が0.68%、5年債が0.71%となっています。満期までの期間が決まっているため、いつどれだけの利息が得られるか事前に把握できる点が大きな特徴です。
一方、変動金利型は10年債のみで、半年ごとに金利が見直されます。2024年12月現在の金利は0.71%となっており、固定5年と同等の水準です。重要なポイントは、今後市場金利が上昇した場合は、それに伴って変動10年国債の金利も上昇し、市場金利が下がった場合は下落します。ただし、最低金利の0.05%は保証されているため、元本割れしたり、金利がマイナスになるようなことはありません。
選び方としては、まず運用期間をどのくらいに設定するかを考える必要があります。3〜5年程度の比較的短期の運用であれば固定金利型、10年程度の長期運用を考えているのであれば変動金利型が向いているでしょう。今後の金利が上昇すると見込むのであれば、変動金利型の10年債がおすすめです。
なお、リスクを分散する観点から、固定金利型と変動金利型を組み合わせることも一つの選択肢です。まずは少額から始めて、運用しながら自分に合った方法を見つけていくのがよいでしょう。専門家に相談しながら、債券以外の資産と合わせて、資産運用戦略を立てるのも重要です。ぜひ、こちらもご検討ください。
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国債
発行体が各国中央政府の債券を国債といいます。発行目的や利払い方式などで種類が分別されます。中央政府に資金需要が発生した際に、国債を発行して資金の調達を行うことがあります。 投資家は国債を購入することで、発行体である中央政府へ資金を提供し、その見返りとして半年に1回などのペースで、中央政府から利子を受け取ります。償還期限までに中央政府の財政が悪化するなど、債務が履行されない状況に陥らなければ、満期には額面どおりの金額が投資家へ償還される仕組みです。 国債には、固定利付国債、変動利付国債、物価連動国債などがあります。
個人向け国債
個人向け国債とは、日本政府が個人投資家向けに発行する債券で、安全性が高く元本保証が特徴です。最低1万円から購入可能で、3年・5年の固定金利型と10年の変動金利型があります。変動金利型は半年ごとに金利が見直され、市場金利の上昇に伴い受取利息が増加するメリットがあります。 一方、株式投資ほどの高いリターンは期待できず、インフレ時には実質的な資産価値が目減りする可能性があります。また、購入後1年間は中途換金ができず、その後の換金時には直前2回分の利子相当額が差し引かれる点に注意が必要です。銀行預金より高い金利を求めるが、リスクを避けたい投資初心者や安全資産を確保したい方に適した商品です。
利回り
利回りとは、投資によって得られる収益を「投資金額に対する割合」で示したものです。ここでいう収益は利息だけでなく、投資商品を売却したときの損益(キャピタルゲインやキャピタルロス)なども含まれます。一般的には、1年間を基準とした「年利回り」として表されることが多いです。 また、利回りには大きく分けて「単利」と「複利」があります。単利は元本に対してのみ利息がつくのに対し、複利は再投資を前提とするため、同じ利率でも長期運用すると結果に大きな違いが出る可能性があります。