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資産管理会社の活用法|法人化による節税と相続対策を詳しく解説

資産管理会社の活用法|法人化による節税と相続対策を詳しく解説

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執筆者:

公開:

2025.03.28

更新:

2025.04.01

資産管理債券投資タックスプランニング

「そろそろ資産管理会社を作るべきか?」と悩んだことはありませんか?

資産管理会社とは、不動産や株式などの資産を法人名義で管理する会社です。富裕層だけでなく、一定の所得がある人にとっても、節税や相続対策として有効な選択肢 となる場合があります。

個人で資産を持つよりも税負担を抑えたり、相続をスムーズに進められる というメリットがありますが、一方で設立や運営にはコストや手間がかかる ため、すべての人にとって最適とは限りません。

この記事では、資産管理会社の仕組みやメリット・デメリット、設立の流れ をわかりやすく解説します。

サクッとわかる!簡単要約

本記事を読むことで、資産管理会社の仕組みや活用方法について理解を深めることができます。富裕層だけでなく、一定の所得があれば節税や相続対策として有効である ことを知り、自分にとって設立すべきかどうかの判断材料を得られるでしょう。

税負担の軽減、所得の分散、経費の活用、相続対策といった具体的なメリットがある一方で、設立や運営のコスト、税務調査のリスクといったデメリットが存在することも明確に把握できるため、リスクを踏まえた上で合理的な判断が可能になります。

「自分にとって資産管理会社はメリットがあるのか?」という疑問に対する答えを見つけ、資産形成の選択肢を広げる ことができます。

目次

資産管理会社のメリット

税負担の軽減

所得の分散

経費の活用

資産の一元管理

相続対策

資産管理会社への株式譲渡を行う場合の注意点

資産管理会社設立のデメリット

必ずしも節税になるとは限らない

税務調査のリスクが高まる

設立費用や維持費がかかる

資産管理会社の設立手順(5ステップ)

1. 会社の基本情報を決める

2. 定款を作成する

3. 出資金を払い込む

4. 設立登記を申請する(法務局へ)

5. 開業届を提出する(税務署へ)

資産管理会社の事業目的の設定

資産管理会社を作るなら合同会社と株式会社どっち?

資産管理会社のメリット

資産管理会社を設立することで、税負担の軽減や資産の効率的な管理、相続対策など、さまざまなメリットを得ることができます。特に富裕層や資産家にとって、個人で資産を持つよりも法人を活用することで、節税効果を最大化できる点が大きな魅力です。

タイトル:資産会社設立のメリット

目的・メリット内容
税負担の軽減法人税(約29.7%)は、個人の最高税率(55%)よりも低いため、法人を活用することで税負担を軽減できる
所得の分散家族を役員にして役員報酬を支払うことで、所得税の累進課税を抑えられる
経費の活用社宅費・社用車・旅費など、個人では認められない経費を法人経費として計上できる
資産の一元管理不動産や株式などを法人に集約し、資産管理を効率化できる
相続対策法人を活用することで、資産を分割しやすくなり、相続税の負担を軽減できる

それでは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

税負担の軽減

個人の所得税は累進課税が適用され、最高税率は45%、住民税を含めると55%に達します。一方で、法人税は資本金1億円以下の中小企業なら約29.7%(2024年時点)と、個人よりも税率が低く設定されています。

例えば、個人で不動産賃貸収入が2,000万円ある場合、最高税率で課税されると税負担は1,000万円近くになります。しかし、資産管理会社を設立し、その収益を法人の所得として計上すれば、法人税率が適用され、税負担を大幅に軽減できます。

所得の分散

資産管理会社を設立すると、家族を役員として登用し、役員報酬を支払うことで、所得の分散が可能になります。これにより、個人にかかる累進課税の負担を抑えることができます。

例えば、個人で2,000万円の所得を得ると、最高税率の適用を受けて税負担が大きくなります。しかし、資産管理会社を活用し、夫婦それぞれに1,000万円ずつ役員報酬を支払うことで、税率を抑えられます。家族で経済活動を行う場合、この方法を活用することで、手元に残る資産を増やすことができます。

所得税の税率は以下の通りです。参考にしてください。

課税所得別税率一覧表 (住民税・所得税)

出典:国税庁

ただし、役員報酬を支払う際には、実際に業務に従事している必要がある ため、適切な業務分担が求められます。何も業務を行っていない場合、税務調査で問題視される可能性があるため注意が必要です。

経費の活用

法人を設立することで、個人では認められない経費を計上できる ようになります。具体的には、以下のような項目を法人の経費として扱うことが可能です。

  • 社宅費用:役員の住居を社宅として設定することで、家賃の一部を法人経費にできる
  • 社用車の維持費:ガソリン代や保険料、車両購入費用などを法人経費として処理可能
  • 旅費・日当:出張時の旅費や日当を法人の経費として計上できる

個人では難しい経費も、法人を活用することで合法的に節税が可能となります。

資産の一元管理

個人で複数の資産(不動産・株式など)を所有していると、それぞれの管理が煩雑になりがちです。資産管理会社を設立することで、資産を法人に集約し、一括管理することが可能 になります。

特に、不動産を複数所有している場合、法人名義で管理することで、法人としての信用力が向上し、金融機関からの融資を受けやすくなる というメリットもあります。

相続対策

個人が不動産や株式を持ったまま相続すると、相続税の負担が大きくなります。しかし、資産管理会社を活用すると、資産を法人が所有する形になるため、相続時の税負担を軽減することができます。

例えば、不動産を個人で所有している場合、相続時に相続人同士で分割をめぐるトラブルが起こることがあります。しかし、資産管理会社が不動産を所有していれば、相続人は会社の「株式」を相続するだけなので、スムーズに資産を分けられます。

さらに、個人が持つ資産を法人に移すことで、個人の課税対象となる資産を減らし、相続税の節税が期待できます。また、資産管理会社の株式を事前に家族に分けておけば、相続発生時の相続税を抑えることが可能です。

ただし、資産を法人に移す際には、不動産取得税や登録免許税、譲渡所得税 などの費用が発生する可能性があるため、専門家と相談しながら慎重に進める必要があります。

また、法人契約で生命保険に加入し、相続時の納税資金を準備する方法もあります。これにより、相続税の負担を抑えながら、家族に円滑に資産を引き継ぐことができます。資産管理会社に不動産移転するメリットと注意点

不動産を資産管理会社に移転することによって、以下のメリットがあります。

  • 所得税より法人税のほうが税金が低い
  • 家族に所得分散することができる
  • 経費計上の範囲が圧倒的に広がる

資産管理会社での不動産運用に関しては、法人税が該当しますので、金額にもよりますが、所得税よりも税金が安くなる場合があります。

また家賃収入などを家族に所得分散することができるのもメリットになるでしょう。

経費計上の範囲も個人で不動産事業を行うよりも、圧倒的に広くなるのもメリットです。

資産管理会社への株式譲渡を行う場合の注意点

資産管理会社に株式を移す際は、その時の市場価格(時価)で売却する必要があります。特に、非上場会社の株価を計算するのは複雑で、業種や従業員数によって計算方法が異なるため、専門知識のある税理士に依頼するのが安心です。

非上場会社の株価の算出方法には、主に以下の2つがあります。

  • 原則的評価方式:会社の規模(大・中・小)に応じて評価する方法
  • 特例的評価方式(配当還元方式):配当金の額を基に株価を計算する方法

また、原則的評価方式の中には、次のような計算方法があります。

  • 類似業種比準方式:同じ業種の上場企業の株価と比較して評価する方法
  • 純資産価額方式:会社が持つ資産や負債をもとに評価する方法

このように、非上場会社の株価算定は専門知識が必要なため、税理士に相談するのが無難です。また、株式を譲渡した際の利益(譲渡益)は、翌年の3月15日までに確定申告を行う必要があります。

資産管理会社設立のデメリット

資産管理会社を作ると、節税や相続対策などのメリットがありますが、注意すべきデメリットもあります。ここでは、主なデメリットを分かりやすく解説します。

必ずしも節税になるとは限らない

法人税は、所得税に比べて利益が大きい場合は低くなる傾向があります。しかし、利益が少ないと、かえって個人の所得税の方が安くなるケースもあります。そのため、必ずしも節税になるとは限らないことに注意が必要です。

税務調査のリスクが高まる

法人を設立すると、個人よりも税務調査の対象になりやすくなります。たとえ税理士に確定申告を依頼して適切に処理していても、調査が入った際に追加の税金(追徴課税)が発生する可能性があります。この点もデメリットの一つです。

設立費用や維持費がかかる

法人を作るには、**設立費用(合同会社で約10万円、株式会社で約20万円)**がかかります。また、毎年の税金は、赤字でも支払う必要があります。さらに、会計処理や確定申告の手間も増えるため、個人で資産を持つよりもコストが高くなる点に注意しましょう。

資産管理会社の設立手順(5ステップ)

  1. 会社の基本情報を決める
  2. 定款を作成する
  3. 出資金を払い込む
  4. 設立登記を申請する
  5. 税務署に開業届を提出する

それぞれのステップについて詳しく説明します。

1. 会社の基本情報を決める

まず、会社の基本情報を決めましょう。以下の内容を決めておくと、スムーズに手続きを進められます。

タイトル:会社設立時に決めるべきこと

決めること内容
商号(会社名)・「株式会社」または「合同会社」を含める必要あり
・代表者の名前や好きな言葉を組み合わせてもOK
事業内容・不動産管理、投資、コンサルティングなどを記載
・将来の事業拡大を考え、「関連するすべての業務」などの表現を追加するとよい
本店所在地・自宅を本店所在地にするケースが多い
・法人専用の住所を借りることも可能
出資者(会社の所有者)・代表者1人で出資するか、家族や親族と共同出資するかを決める
資本金・最低1円からOK(ただし、一般的には10万円以上が多い)
・金額が少なくても資産管理会社としての運営は可能
決算月の設定・自由に決められるが、税理士が忙しい1~3月を避けるのが無難

準備するもの

  • 会社の印鑑3種類(代表者印・社印・銀行印)

2. 定款を作成する

定款とは、会社の基本ルールを定めた書類です。これがないと会社を設立できません。

作成方法

  • 自分で作る(ネットのテンプレートを活用)
  • 司法書士に依頼する(確実でスムーズ)

記載する内容

  • 会社の目的(事業内容)
  • 会社の名前(商号)
  • 本店所在地
  • 出資額と出資者
  • 役員の構成
  1. 不動産管理会社を設立する場合、事業内容に**「不動産管理」「資産運用」などを明記するとよい。また、「関連するすべての事業を含む」**と記載しておくと、将来の事業拡大にも対応できる。

3. 出資金を払い込む

定款の作成が終わったら、会社の資本金を銀行口座に振り込みます。

  1. 振り込む口座は、一時的に「個人名義の口座」でOK
  2. 設立後に「法人名義の銀行口座」を開設する

振込後、以下の書類を作成する

  • 払込証明書(振込内容を証明する書類)
  • 通帳のコピー(資本金の入金記録がわかるページ)

4. 設立登記を申請する(法務局へ)

次に、法務局で「設立登記」を行います。これが完了すると、正式に会社が設立されます。

必要な書類

  1. 定款(公証役場で認証済みのもの)
  2. 登記申請書(会社の基本情報を記載)
  3. 出資金の払込証明書
  4. 印鑑届出書(会社の印鑑を登録する)

費用

  • 合同会社:6万円(登録免許税)
  • 株式会社:15万円(登録免許税+定款認証費用)
  1. 設立手続きが難しく感じる場合は、司法書士に依頼するとスムーズ。

5. 開業届を提出する(税務署へ)

会社が設立できたら、税務署に開業届を提出します。これをしないと、税金の優遇措置などを受けられません。

提出する書類

  • 開業届(会社を設立したことを税務署に報告)
  • 青色申告承認申請書(節税のために必須!)

青色申告のメリット

  • 赤字を翌年以降に繰り越せる(最大10年)
  • 最大65万円の所得控除が受けられる
  • 法人の経費計上の幅が広がる

資産管理会社の事業目的の設定

資産管理会社の事業目的は、不動産から得られる収益などを管理するのが主な目的になるはずです。

資産管理会社で得られる収益を事業目的にするのが良いでしょう。例えば、不動産から得られる収入があれば不動産管理業が一般的です。よくある資産管理会社の事業目的をまとめましたので参考にしてください。

収入事業目的
不動産不動産の保有、賃貸、管理および売買
株式・債券有価証券の保有、運用管理および売買
FX外国為替取引
暗号通貨暗号通貨の保有、運用および売買
太陽光発電売電事業
太陽光発電システムの保有、保守および管理
その他一般的な項目事務、経理のアウトソーシング請負
経営コンサルティング業務
上記各号に附帯または関連する一切の事業

資産管理会社を作るなら合同会社と株式会社どっち?

資産管理会社は資本金1円から作ることができますが、様々な作成コストがかかるため、一般的には数十万円かかります。資産管理会社は合同会社もしくは株式会社で作成されるのが一般的です。それぞれの特徴について表にまとめました。

合同会社株式会社
設立費用11万円程度
※出資金の額に応じて変動
20万円程度
運営・維持コスト
(官報掲載費・重任登記にかかる登録免許税等)
役員の任期:なし
決算公告:不要
→官報掲載費・重任登記にかかる登録免許税等が不要
役員の任期:通常2年、最長10年
決算公告:不要
→官報掲載費・重任登記にかかる登録免許税等がかかる
意思決定の速度所有者=経営者として迅速に意思決定ができるために速い株主総会を開催する必要があり、速度が遅くなりやすい

結論からお話しすると、資産管理会社を作るのであれば、合同会社が良いでしょう。合同会社の主なメリットは以下の通りです。

  • 比較的少額で設立できる
  • 運営コストが低い
  • 意思決定のスピードが速い

合同会社は、株式会社に比べて比較的小額で設立ができ、運営コストが低いです。

また、所有者=経営者となるため、株式会社に比べて、迅速な意思決定が可能なのもメリットになるでしょう。

この記事のまとめ

資産管理会社の設立には多くのメリットがありますが、適切に活用するためには専門的な知識が必要です。税制や法人設立のルールは複雑であり、誤った運用をすると、思わぬ税負担が発生する可能性もあります。そのため、まずは専門家に相談し、あなたの資産状況に合った最適な運用方法を見つけることが重要です。税理士やファイナンシャルプランナー、不動産コンサルタントといった専門家のアドバイスを受けることで、無駄なコストを削減し、最大限のメリットを享受できるでしょう。今こそ、自身の資産を賢く管理する第一歩を踏み出しませんか?まずは無料相談を活用し、あなたにとって最適な資産運用の道筋を見つけましょう。

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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資産管理会社

資産管理会社とは、不動産や株式などの資産を法人の名義で保有・管理し、それらから得られる賃料収入や配当金などによって利益を上げることを目的とした会社のことです。もともとは個人が持っていた資産を法人に移す、いわゆる「資産の法人化」によって設立されるケースが多く見られます。 このように資産を法人として持つことで、個人で所有していた場合と比べて税金面でのメリットを得られることがあります。たとえば、法人の方が税率が低くなることがあるため、収益が大きい場合にはトータルの税負担が軽くなる可能性があります。また、家族を役員にして給与を支払うことで所得を分散し、所得税を抑えるといった節税対策も可能になります。 さらに、資産管理会社を通じて不動産などの資産を保有することで、相続や事業承継の計画を立てやすくなるという側面もあります。個人名義で資産を持つよりも、法人として一括管理するほうが、将来的な引き継ぎや財産の分配を円滑に行いやすくなるのです。 ただし、税務メリットだけを目的に設立すると、かえって不利になる場合や、運営コストがかさむこともあります。そのため、資産管理会社をつくる際は、収益の規模や資産の種類、将来の相続までを見据えて慎重に検討することが大切です。

事業承継

事業承継とは、企業の経営権や資産を後継者に引き継ぐプロセスを指します。経営者の高齢化が進む中、円滑な承継を実現するためには、早期からの計画と準備が欠かせません。 事業承継には、大きく分けて「経営の承継」と「資産の承継」の二つの側面があります。経営の承継では、後継者の選定や育成、経営戦略の継承が重要です。一方、資産の承継では、株式や事業用資産の移転に加え、相続税や贈与税などの税務対策が必要となります。 事業承継の方法には、主に三つの選択肢があります。一つ目は、親族内承継で、経営者の子どもや親族に事業を引き継ぐ方法です。この場合、相続税や贈与税の負担を考慮し、適切な財務戦略を立てることが求められます。二つ目は、従業員承継(MBO)で、役員や従業員が事業を引き継ぐ方法です。資金調達が課題となることがあるため、金融機関や専門家の支援を受けることが有効です。三つ目は、第三者承継(M&A)で、他社や投資ファンドに事業を売却し、継続させる方法です。後継者が見つからない場合の有力な選択肢となります。 事業承継を成功させるためには、早期の計画策定が重要です。理想的には5~10年前から準備を始め、株式や財務の整理、相続税・贈与税の負担軽減を進める必要があります。また、後継者の育成も欠かせません。経営者としての知識や経験を身につけるための支援を行い、スムーズな引き継ぎを目指すことが求められます。さらに、税理士、弁護士、M&Aアドバイザーなどの専門家の活用も有効です。 事業承継は、企業の存続だけでなく、従業員の雇用や取引先との関係維持、さらには地域経済にも大きな影響を与えます。そのため、計画的に進めることで、企業価値の維持・向上を図ることが重要です。

相続税

亡くなられた親などから、お金や土地などの財産を受け継いだ(相続した)場合に、その受け取った財産にかかる税金。

贈与税

個人から贈与により財産を取得したときにかかる税金。 なお、法人から贈与により財産を取得したときは、贈与税ではなく所得税がかかる。

法人税

法人税とは、会社などの法人が事業を通じて得た利益に対してかかる税金で、国に納める国税のひとつです。個人にとっての所得税と同じように、会社の「もうけ」に対して課税されます。会社は1年間の売上から経費や人件費などを差し引き、最終的に残った利益、つまり「課税所得」を計算します。そして、その金額に応じて法人税が発生します。 法人税は、自分で税額を計算し、決算後に確定申告をして納める「申告納税方式」です。利益が出ていない赤字の年でも、申告手続きは必要です。税率は利益の大きさによって異なり、たとえば中小企業の場合、課税所得800万円までは軽減税率が適用され、法人税率は15%になります。それを超える部分には23.2%の税率がかかります。ただし、実際に会社が負担するのは法人税だけでなく、法人住民税や法人事業税なども含まれるため、すべてを合わせた負担割合、いわゆる「実効税率」はおおよそ20%〜35%ほどになることが一般的です。会社の所在地や規模によってこの数字は変動します。 また、日本では中小企業に対していくつかの税制上の優遇措置が設けられています。たとえば、軽減税率のほかにも、赤字となった年の損失を翌年以降の黒字と相殺できる「欠損金の繰越控除」や、一定の条件を満たした設備投資を行った場合に税金の一部が軽減される制度などがあります。こうした制度を活用することで、税負担を軽くしながら事業の資金を有効に活用することが可能になります。 このように、法人税は会社にとって基本的かつ重要な税金であり、利益が出たときにはもちろん、出なかったときにも申告義務があるという点を理解した上で、日々の経理や資金管理に取り組むことが大切です。

累進課税

累進課税とは、所得が高くなるほど税率が上がる仕組みのことを指します。この制度は、所得の多い人ほど高い税率で税金を負担し、所得の低い人の負担を軽減することで、公平性を確保することを目的としています。 代表的な累進課税制度には、所得税や相続税があります。所得税は、課税所得に応じて税率が変わり、日本では5%から45%までの7段階の税率が設定されています。例えば、課税所得が195万円以下の場合の税率は5%ですが、4,000万円を超えると税率は45%となります。このように、所得が増えるにつれて税負担も増える仕組みになっています。 相続税も同様に累進課税が適用され、相続財産が多いほど高い税率がかかります。たとえば、相続財産が1,000万円以下の場合の税率は10%ですが、6億円を超えると55%の税率が適用されます。 累進課税は、所得の再分配を促し、経済的格差を是正する効果がある一方で、高所得者層の税負担が大きくなりすぎると、節税対策や海外移住の増加につながる可能性も指摘されています。そのため、税率のバランスを保つことが重要とされています。

役員報酬

役員報酬とは、企業の経営者や役員に支払われる報酬のことです。報酬内容は「基本報酬(固定給)」「業績連動報酬」「株式報酬」など多岐にわたり、企業の業績や本人の貢献度に応じて決められます。 特に経営者自身が自分の報酬を決める立場にある場合、適正な金額設定や報酬の構成は、税務や将来の資産形成にも大きく関わります。たとえば、株式報酬は中長期的な資産運用につながる手段としても注目されています。 また、役員報酬の決定には、企業統治(コーポレートガバナンス)の観点から透明性や合理性も重要視されており、社外取締役や報酬委員会の関与なども求められます。 将来的なFIRE(早期リタイア)や資産拡大を考えるなら、役員報酬をどう設計するかが、重要な資産戦略の一つになります。

法人住民税均等割

法人住民税の均等割は、会社の利益が出ていても出ていなくても、法人が毎年必ず支払わなければならない税金のひとつです。これは「住民税」という名前がついていますが、会社が本店や事務所を置いている地方自治体に対して支払うものです。 この税金は、会社の利益に関係なく課されるため、「赤字でも支払う必要がある税金」として知られています。実際にいくらになるかは、会社の資本金の額や、従業員の数などによって決まります。たとえば、資本金が小さく、従業員も少ない小規模な会社であれば税額は少なめですが、大企業になるとその分高くなります。 このように、法人住民税の均等割は、会社の規模に応じて負担する「最低限の住民税」のようなものといえます。会社を運営するうえで、たとえ利益が出ていなくても毎年必要になる費用の一つとして、あらかじめ考えておくことが大切です。

不動産取得税

不動産取得税は、土地や建物といった不動産を取得したときに、一度だけかかる税金です。たとえば、自分で購入した場合だけでなく、親から贈与を受けたり、誰かと不動産を交換した場合なども対象になります。この税金は国ではなく都道府県に納める「地方税」であり、不動産を取得した後に自治体から納税通知書が送られてきます。 税額は、不動産の購入価格そのものではなく、「固定資産税評価額」と呼ばれる基準に基づいて決まります。評価額に一定の税率(原則4%)をかけて計算されますが、住宅用の建物などについては、軽減措置が適用されて税率が下がる場合もあります。 このように、不動産取得税は取得のたびに一度だけ発生する税金であり、不動産を買ったりもらったりした際には、登記とは別にこの税金の存在も意識しておくことが大切です。

登録免許税

登録免許税(とうろくめんきょぜい)は、土地や建物などの不動産、あるいは会社などに関する「登記」や「登録」の手続きを行うときにかかる税金です。たとえば、不動産を購入したときには、その所有権を自分の名義にするための登記をしますが、このときに登録免許税を支払う必要があります。また、新しく会社を設立する際にも、設立登記をすることで正式な法人として認められますが、そのときにも税金が発生します。 この税金の金額は、登記や登録の内容によって異なります。たとえば、不動産の登記であれば、その不動産の評価額に一定の税率をかけて金額が決まります。不動産の価値が高ければ、それに応じて税金も高くなります。会社の設立登記の場合は、資本金の金額をもとに税額が計算されますが、たとえ資本金が少なくても、最低でも15万円の税金が必要とされています。 なお、登記や登録は、法律上の効力を持たせるために必要な手続きであり、それを行うにはこの税金の支払いが避けられません。ただし、登記の内容によっては、税率が軽減される「軽減措置」が適用されることもあります。これはたとえば、一定の条件を満たした住宅の購入や中小企業の設立などに当てはまることがあります。 このように、登録免許税は何かを「正式に記録する」ために必要な費用であり、不動産取引や会社の設立を考えている場合には、あらかじめかかる費用として意識しておくと安心です。

定款

定款とは、会社設立時に作成される会社の基本的なルールを定めた文書です。目的、商号、本店所在地、資本金、機関設計などが記載され、法務局への登記前に公証役場で認証を受ける必要があります。

出資金

出資金とは、法人や事業の設立や運営に必要な資金として、出資者が提供するお金のことです。株式会社の場合は株式購入、合同会社の場合は出資割合に応じた権利が与えられます。

青色申告

青色申告は、個人事業主や不動産所得者、小規模事業者などが利用できる税務申告制度の一つで、一定の要件を満たすことで税務上のさまざまな特典を受けられる仕組みです。 具体的には、正確な帳簿を作成し、確定申告書を青色申告として提出することで、最大65万円の控除(複式簿記の場合)や、赤字を最長3年間繰り越して翌年以降の所得と相殺できる制度などが利用可能です。また、家族への給与を必要経費として計上できる「青色事業専従者給与」も特徴の一つです。 青色申告を始めるには、税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。正確な記帳が求められるため、帳簿管理が重要ですが、節税効果が高く、多くの事業主に活用されています。

有価証券

証券市場での売買の対象として金融商品取引法に列挙されている証券。国債、地方債、社債や株券、投資信託の受益証券などが代表的なもの。

外国為替取引(FX)

外国為替取引(FX)とは、異なる国の通貨を売買し、為替レートの変動によって利益を狙う取引のことです。個人投資家でも少額から取引可能で、レバレッジを活用して大きな取引ができる点が特徴です。

暗号通貨

暗号通貨とは、ブロックチェーン技術を用いてデジタル形式で取引される通貨のことです。中央銀行や政府の管理を受けず、分散型の仕組みで運営されます。代表例としてビットコインやイーサリアムがあります。

課税評価額

課税評価額とは、不動産や資産にかかる税金を計算する際の基準となる金額です。たとえば土地や建物を持っていると、固定資産税という税金がかかりますが、その税額は「課税評価額」に基づいて決まります。この評価額は、市町村や税務署が法律(地方税法など)に基づいて決めます。また、相続税や贈与税の計算にも使われます。実際の売買価格(実勢価格)とは異なる場合が多く、評価額の方が低くなる傾向があります。

法人名義

法人名義とは、会社や団体などの法人が契約や登記、資産の保有などを行う際に使用する名前のことです。法人の代表者個人ではなく、法人そのものが主体となって活動する場合に用いられます。不動産の購入、銀行口座の開設、契約締結などに法人名義が使われます。 たとえば、ある会社がオフィスとして使用するためにビルの一室を購入した場合、その不動産の所有者として登記されるのは「株式会社〇〇」といった法人名義になります。この場合、固定資産税の納税義務者も法人となり、帳簿上は会社の資産として扱われます。 一方で、同じ物件を代表者個人が購入すれば、「山田太郎」など個人名義となり、その資産は会社ではなく個人のものになります。

追徴課税

追徴課税とは、納税者が申告漏れや誤りによって本来納めるべき税額よりも少なく納税していた場合、税務署が追加で課す税金のことです。過少申告加算税、無申告加算税、重加算税など、状況に応じた種類があります。

株式会社

株式会社とは、株式を発行して資金を調達し、株主が出資した範囲内で責任を負う法人形態です。株主は、会社の経営には直接関与せず、取締役会が運営を行います。利益が出れば株主に配当が支払われます。

合同会社

合同会社とは、出資者(社員)が経営に直接関与できる法人形態で、出資者は有限責任を負います。設立手続きや維持費用が株式会社より簡易で、柔軟な運営が可能です。利益配分の自由度が高いことも特徴です。

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