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ロールコストって実際どれくらいの影響があるもの?

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2025/04/17 11:41


男性

30代

question

先物を用いたETFにおけるロールコストについて、長期保有時にどの程度パフォーマンスに影響するものか、実務レベルでの具体的な影響度を教えていただけますか。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

ロールコストは、先物ETFにおいて保有ポジションを次の限月に乗り換える際に発生する構造的なコストで、横ばい相場でも損失が生じる要因となり得ます。特にコンタンゴが常態化している市場では、先物価格の期先が高くなるため、毎回高値で乗り換えることになり、保有期間が長くなるほどコストが累積しやすくなります。

たとえば原油ETFでは、ロールコストによって実質的なパフォーマンスが年間で数%下がるケースも少なくありません。これは一見市場価格が安定しているように見えても、保有しているだけで運用成績がじわじわ悪化するという特徴を持っています。そのため、こうした商品を中長期で保有する場合は、限月分散型ETFや現物保有型のファンドを選ぶことで、コスト影響をある程度抑えることが可能です。とはいえ、商品ごとの設計差が非常に大きいため、具体的なコスト構造や過去の運用成績を踏まえて選定する必要があります。

投資判断にあたっては、商品設計の詳細や市場環境の影響を専門家に確認し、ご自身の投資目的に即した選択ができるよう相談されることをおすすめします。

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ロールコスト

ロールコストとは、主に先物取引などで、保有しているポジションの期限が近づいたときに、新しい契約に乗り換える際に発生するコストのことを指します。 具体的には、現在の先物価格と次の期日の先物価格との間に差があるとき、その差が損失となる場合に「ロールコスト」と呼ばれます。 たとえば、次の契約の価格が今より高ければ、乗り換えることで追加の支出が発生し、それがコストになります。投資信託やETFなどで先物を利用している商品では、知らないうちにこのコストが発生していることがあります。 特に、原油や株価指数などの商品先物に連動する金融商品を長期で保有する場合は、ロールコストの影響で期待よりも運用成果が伸びないことがあるため、投資初心者の方も知っておくと役立つ重要な概念です。

先物型ETF

先物型ETF(Futures ETF)は、暗号資産や株価指数、コモディティ(原油・金など)の先物契約を用いて価格に連動する上場投資信託です。先物市場を活用することで、投資家は現物を直接保有せずに価格変動に投資できます。 例えば、ビットコイン先物ETFは、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引されるビットコイン先物契約に基づいて運用されます。 2021年に米証券取引委員会(SEC)が初めてビットコイン先物ETFを承認し、暗号資産市場への機関投資家の参入が進みました。 先物型ETFのメリットは、現物を保有しないため管理コストが低く、規制が整った市場で取引できる点です。 しかし、先物特有の価格乖離(コンタンゴ)やロールオーバーコストが発生する可能性があり、長期投資には向かない場合もあります。投資を検討する際は、これらのリスクを理解することが重要です。

コンタンゴ

コンタンゴとは、先物取引の分野で使われる用語で、将来の受け渡し価格(先物価格)が、現在の実際の価格(現物価格)よりも高くなっている状態を指します。 このような状態は、商品の保管コストや金利、将来の需給見通しといった要因によって生じます。たとえば原油市場では、現物を今すぐ購入するよりも、数か月後に受け取る契約(先物)のほうが高値で取引されている場合、コンタンゴの状態にあると言えます。 コンタンゴは、先物を利用したETFや投資信託の運用において重要な概念です。なぜなら、これらの商品は満期が近づいた先物契約を定期的に次の限月へと乗り換える必要があり、このときにロールコスト(乗り換えによるコスト)が発生しやすくなるからです。結果として、先物価格が現物価格より高い状態が続くと、長期保有時のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。 やや専門的な用語ではありますが、先物市場に連動する金融商品に投資する際には、コンタンゴがどのように運用成績に影響するかを知っておくことが大切です。

限月分散型ETF

限月分散型ETFとは、先物取引を活用するETFの一種で、異なる満期(限月)を持つ複数の先物契約を同時に保有することで、価格変動やロールコスト(乗り換えコスト)の偏りを抑えるよう設計された商品です。 通常の先物ETFは、最も近い限月の先物契約を中心に運用されており、満期が近づくたびに次の限月へと乗り換える必要があります。この乗り換えの際に、価格差からロールコストが発生し、長期運用ではパフォーマンスの足かせになることもあります。 一方、限月分散型ETFは複数の限月を組み合わせて運用することで、このロールコストの影響を平均化し、価格の安定性を高める仕組みを採用しています。とくに原油やコモディティ市場に連動するETFでこの方式がよく用いられており、長期保有に適した設計がなされています。 複雑な先物市場の動きを和らげる構造のため、投資初心者にとっても比較的扱いやすく、コモディティ投資の手段として有効な選択肢となり得ます。

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