短期間で退職した従業員に対する中退共掛金の取り扱いについて
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2025/04/01 01:03
男性
30代
当社は人材の流動性が高く、採用後1年未満で離職するケースも散見されます。こうした場合に、中退共へ支払った掛金はどのように扱われるのでしょうか?制度上のルールと、実務的な注意点についてご教示いただけますと幸いです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
中退共制度では、退職金の支給には「1年以上の掛金納付期間」が条件となっており、加入から1年未満で退職した従業員に対しては退職金は支給されません。このため、事業主が納付した掛金は戻ってこず、いわば掛け捨てとなります。経営者視点では、短期離職が多い環境下において、中退共が期待する効果、すなわち福利厚生による人材定着や長期的な報酬設計、を十分に得られない可能性があることを認識する必要があります。
一方で、1年以上勤続した従業員に対しては、原則として本人による申請手続きにより、積立に応じた退職金が支払われる仕組みです。そのため、企業側は制度の設計時点で、掛金の水準と自社の人事戦略・定着率とのバランスを慎重に見極める必要があります。短期離職が多い企業の場合、掛金設定や制度導入のタイミング、または導入自体の意義について、より個別具体的な検討が求められます。
従業員構成や定着状況に応じて最適な退職金制度を設計するためには、中退共単体でなく、他の制度やインセンティブ施策との比較検討が不可欠です。専門家に相談のうえ、自社にとって「持続可能で効果的な福利厚生設計」を検討されることを強くおすすめいたします。
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