ポートフォリオ運用するなら必須の知識!「アセットクラス」とは?
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執筆者:
公開:
2023.04.02
更新:
2024.09.30
アセットクラスとは、投資対象となる資産(アセット)の分類のことを指します。
分類方法の具体例としては、株式、債券、現金といった伝統的な投資対象とオルタナティブ資産に分かれます。また、国内、先進国、新興国といった地域で更に区分する場合もあります
異なるアセットクラス間では、値動きの相関性がほとんどないか、場合によっては負の相関性があります。そのため、ポートフォリオ運用を実践する際は、異なるアセットクラスの資産を組み合わせて投資をすることで、ポートフォリオ全体のリスクを低下させ、安定した収益の計上を目指します。
アセットクラスの具体的な内容
株式
株式とは、株式会社が出資者に対して発行する有価証券です。
投資家は、配当収入や、株価の値上がりにより利益を得ることができます。
債券
債券は、国や企業(発行体)が投資家から資金を借り入れる際に発行する有価証券です。投資家は、発行体がデフォルト(債務不履行/いわゆる破産のこと)を起こさない限り、元金と利息収入を得る投資手法です。
REIT
REIT(不動産投資信託・リート)は、機関投資家や個人投資家から調達した資金を元に不動産を購入し、その賃料収入や売却益を投資家に還元する金融商品です。そのため、不動産を直接保有するのと類似した投資効果を見込むことができます。
コモディティ
コモディティ投資とは、商品先物市場で取引されている金・原油・穀物などの商品に対して投資をすることを指します。「コモディティ」は日本語で「商品」を意味します。
ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、様々な運用手法を駆使して、好況・不況にかかわらず高い運用収益を得ようとするファンドを指します。通常の投資信託は、運用方法に制限を設定することが多いですが、ヘッジファンドは比較的自由な運用が可能であり、商品先物や金融先物、信用取引なども積極的に活用しています。
未公開株
未公開株(非上場株式)を取得し、その企業がIPO等をした際に、購入価格より高値で株式を売却し利益を得ることを目指す投資手法です。
不動産
不動産投資もアセットクラスの一つです。不動産を購入し、それを第三者に賃貸することで、賃料収入を得ることができます。また、購入した不動産を売却することで、売却収入を得ることができます。
プライベート・エクイティ・ファンド
プライベート・エクイティ・ファンドとは、機関投資家や個人投資家から集めたお金を元手に非上場企業の株式を取得し、その企業の経営内部に関与して企業価値を高めた上で、取得した株式を売却することで利益を得るファンドです。
ローン貸付
ローンは、資金ニーズのある会社やファンドに対して資金を貸し付けることで、定期的な利息収入を得ることを目指す投資手法です。
投資のコンシェルジュ編集部
MONO Investment
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
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関連する専門用語
アセットクラス
アセットクラスとは似たような特徴を持つ資産のグループのこと。アセットクラスは大きく分けて株式や債券などの伝統的アセットクラスと、ヘッジファンドや不動産などの代替アセットクラスの2つに分けられる。
現代投資理論
ポートフォリオの選択や資産運用に関連した問題を取り扱う理論体系もしくは理論の総称。1950年代に米国のハリー・マーコウィツ氏が構築した分散投資理論を基盤とする。同氏は投資理論における先駆的な功績により、1990年のノーベル経済学賞を受賞している。
オルタナティブ投資
オルタナティブ(Alternative)投資とは、代替投資という意味で、伝統的資産(債権や株式)以外の代替資産(不動産・コモディティ・ベンチャーキャピタル・貴金属・仮想通貨など)に対する投資のこと。オルタナティブ投資のメリットとしては、ポートフォリオに組み込むことによってリスク分散が期待できること、投資対象や手法の選択肢が増えることなどが挙げられる。
ポートフォリオ運用
投資資金を株式や債券など異なる複数のアセット(資産)に分けて投資する運用手法で、広義で分散投資を指す。値動きが異なる資産を組み合わせることで、価格変動リスクを低減させることが可能。
リスクパリティ戦略
ポートフォリオの各資産のリスクを均等にする投資手法。 ポートフォリオの各資産の割合を固定配分にすると、株式などリスクの高い資産にポートフォリオ全体のリスクが左右されやすくなるため、リスクパリティ戦略によってリスクを抑制することが可能。 一方、リスクが上昇した資産の保有比率が下がるため、市場が反転した時にリターンを確保しにくいとされている。 一般的に価格変動率の大きい株式の比率が低くなり、変動率の小さい債券の比率が高くなる。
ポートフォリオマネージャー
「ポートフォリオ」と呼ばれる株式や債券などを組み合わせた運用資産を管理する人のこと。
モデル・ポートフォリオ
投資家の判断材料として、実際の運用前に組入資産の国別比率や通貨別配分比率、さらに上位組入銘柄などを示したもの。 なお、運用成績のイメージをつかむために、ベンチマークの過去の一定期間におけるリターンやリスクと比較して例示する場合もある。 実際の運用とは異なる可能性があるという前提での参考データの扱いとなる。 これとは別に、資産運用における分散投資のアドバイスとして、投資家のリスク許容度に応じた複数の投信の組み合わせをいくつかにモデル化したパターンを指す場合もある。