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インデックス投資の仕組み

インデックス投資の仕組みとは?注意点も合わせてわかりやすく解説

難易度:

執筆者:

公開:

2025.01.31

更新:

2025.01.31

NISA基礎知識ポートフォリオiDeCo

目次

インデックス投資とは?

インデックス投資よる分散投資の仕組み

インデックスを評価基準(ベンチマーク)として活用した個別銘柄リスクの分散

アセットクラスをまたぐ分散

インデックス投資のメリットと魅力

手軽かつ低コストで始められる

分散投資の効果

長期的な安定性

インデックス投資のデメリットと注意点

市場全体のリスクを受ける

短期的な利益は期待しづらい

資産配分や定期的なリバランスが必要

資産配分とリバランスの基本

資産配分の重要性

リバランスの役割

インデックス投資を成功させるためのポイント

長期的な視点を持つ

ドルコスト平均法(定額積立投資)を活用する

適切なインデックスの選択

まとめ

資産運用を始めたいけれど、どの銘柄を選べば良いのか分からない…。そんな悩みを抱えている方におすすめなのが「インデックス投資」です。

インデックス投資とは、市場全体の動きを表す「インデックス(市場指数)に連動する投資信託やETFを購入するだけ」で、自動的に分散投資ができる仕組みを指します。個別銘柄を自分で選定する必要がなく、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

もし長期的な資産運用を目指すなら、まずはこのインデックス投資の基本をしっかり理解してみましょう。

インデックス投資とは?

インデックス投資とは、市場指数(インデックス)に連動する「ファンド(投資信託やETF)」を購入することで、その指数に含まれる数多くの銘柄に一括で投資できる方法をいいます。たとえば、S&P500に連動する投資信託を1つ買うだけで、米国の主要企業500社に広く投資できるため、特定の企業だけに偏らない分散効果を得られます。

また、株式だけでなく、債券や不動産(REIT)、コモディティなど多様なアセットクラスにも、インデックスを利用して投資が可能です。複数のインデックスを組み合わせて投資することで、異なる資産を幅広く保有することができ、よりリスク分散が図れます。

参考:資産運用に欠かせない「インデックス」とは?初心者向けにわかりやすく解説

インデックス投資よる分散投資の仕組み

インデックス投資には、「分散投資」という大きな特徴があります。この分散には、次の2つの側面があります。

インデックスを評価基準(ベンチマーク)として活用した個別銘柄リスクの分散

インデックス投資では、インデックスを評価基準(ベンチマーク)として参考にしながら投資を行います。

例えば、日経平均株価は日本の代表的な225社の株価平均を示し、TOPIXは東証に上場する全銘柄の時価総額の変動を表します。S&P500は米国の大型企業500社の株価を反映するインデックスです。これらのインデックスは、その市場全体の値動きを把握するための「物差し」として使われています。

インデックス投資の基本は、このようなインデックスに沿って、あらかじめ多数の銘柄を組み入れた投資信託やETFを買うことで、個別企業ごとのリスクを軽減できる点にあります。

例えば、S&P500連動のインデックスファンドを1つ購入すれば、運用会社が米国の大型企業500社の株式を適切な比率で組み入れ、継続的に調整してくれます。投資家が個別に株式を売買する必要はありません。もし特定の企業が業績不振になっても、ポートフォリオ全体への影響は比較的小さく抑えられます。

ただし、この分散はインデックス内での分散に限られるため、単一の市場や資産クラスに依存するリスクが残ります。例えば、S&P500に連動する商品だけに投資している場合、米国市場全体が下落すると大きな影響を受けます。そのため、投資するインデックスの性質やリスクを理解して選ぶことが重要です。

アセットクラスをまたぐ分散

株式だけでなく、債券、不動産(REIT)、コモディティ、現金など、異なるアセットクラスに投資することで、さらにリスクを分散する方法です。たとえば、株式市場が低迷しているときに、債券市場が比較的安定していれば損失を一部カバーできる可能性があります。各アセットクラスに対応したインデックスが用意されているので、複数のインデックスファンドを組み合わせることで簡単に実践が可能です。

ポートフォリオの例として、株式50%、債券30%、REIT20%の割合で構成する場合、それぞれに対応する異なるインデックスを利用することで分散投資が可能です。ただし、アセットクラスを跨ぐ分散投資を実現するには、各資産の特性やリスク、リバランスのタイミングを理解する必要があります。

初心者にとっては難しい場合もあるため、ファイナンシャルプランナーや投資アドバイザーといった専門家に相談することをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、より安心して効果的な分散投資戦略を構築できます。

インデックス投資のメリットと魅力

「リスクはできるだけ抑えたいけれど、将来的に資産はしっかり増やしたい」そんな願いに応えてくれるのがインデックス投資です。ここでは、主なメリットや魅力の以下の3つを紹介します。

  • 手軽かつ低コストで始められる
  • 分散投資の効果
  • 長期的な安定性

手軽かつ低コストで始められる

インデックス投資では、銘柄選びは運用会社が担当してくれており、組み入れる個別株を「自分で選ぶ」手間はかかりません。インデックスに連動するファンドは運用方針がシンプルなため、運用コスト(信託報酬)が比較的低い商品が多い点も魅力です。

ETF(上場投資信託)は、証券取引所で株式と同じように売買できる商品で、少額から分散投資が可能です。たとえば、S&P500に連動するETFを1口購入するだけで、米国の大型企業500社にまとめて投資できます。また、リアルタイムで売買できる点も手軽です。

投資信託は、少額から始められ、毎月の積立も可能なため、初心者に特におすすめです。信託報酬が低い商品を選べば、コストを抑えながら効率的な運用ができます。「eMAXIS Slimシリーズ」や「楽天・全世界株式インデックスファンド」などは人気の商品です。

ETFと投資信託はどちらも手軽で低コストな選択肢ですが、投資スタイルや目的に応じて使い分けることがポイントです。

分散投資の効果

インデックス投資を活用することで、特定の企業や業界のパフォーマンスに依存せず、市場全体の成長を享受できます。また、複数のアセットクラスを組み合わせれば、さらにリスクを抑えた分散投資が可能になります。

長期的な安定性

インデックス投資は、市場全体の成長に連動する投資方法です。例えば、S&P500は過去50年以上にわたり、長期的に成長を続けています。こうした傾向から、インデックス投資は長期間運用することで資産を増やしやすい投資法と言えます。

インデックス投資のデメリットと注意点

インデックス投資は「簡単・低コスト・分散効果」と、魅力的な特徴が多い一方で、注意しておきたいポイントも存在します。投資を続けるうえで、どのようなリスクやデメリットがあるのかを正しく理解しておくことは、長期的に成功するために重要です。

ここでは以下のような注意点について説明していきます

  • 市場全体のリスクを受ける
  • 短期的な利益は期待しづらい
  • 資産配分や定期的なリバランスが必要

市場全体のリスクを受ける

インデックス投資は、市場全体の動きに連動する仕組みです。そのため、投資する市場全体が下落した場合には、損失を避けることはできません。個別銘柄に特有のリスクは軽減されますが、経済全体の影響を受けるリスクから完全に逃れることは難しいです。

ただし、株式だけでなく、債券や不動産(REIT)など複数のアセットクラスに分散して投資することで、特定の市場に依存するリスクを軽減することが可能です。たとえば、株式市場が下落した際に、債券市場がその損失を補うことが期待できます。それでも、すべての市場が同時に下落するケースではリスクを完全に回避することはできない点に注意が必要です。

短期的な利益は期待しづらい

インデックス投資は、長期間をかけて資産を増やすことを目的とした方法です。そのため、短期間で大きな利益を得たい場合には適していません。一気に高いリターンを目指す投資スタイルには向かない運用法といえます。

資産配分や定期的なリバランスが必要

株式や債券など、複数の資産に投資する場合は、複数のアセットクラスに投資している場合、当初の配分比率がマーケットの変動で崩れることがあります。これをリバランスで調整し直すことで、リスクとリターンのバランスを保つのが大切です。

ただし、ただし、リバランスのためには「株式ファンドを一部売却して債券ファンドを買う」などの作業が必要です。こうした調整は投資の知識や計画が求められるため、初心者にはやや難しく感じるかもしれません。

このような課題を解決するためには、ファイナンシャルプランナーや投資アドバイザーの助言を受けるのが良いでしょう。専門家のサポートを得ることで、適切な資産配分やリバランスの方法を学びながら、安心して投資を続けることができます。

資産配分とリバランスの基本

資産運用の成果を安定的に得るためには、「どの資産にどれだけ投資するか」という資産配分の考え方が欠かせません。そして、時間の経過によって崩れてしまった比率を元に戻す「リバランス」も、リスクコントロールやパフォーマンス改善に大切な役割を果たします。

ここでは、資産配分とリバランスの基本的な仕組みを押さえ、資産運用をより計画的かつ効率的に行う方法を解説します。

資産配分の重要性

資産配分とは、株式、債券、不動産などのアセットクラスごとに投資割合を決めることです。適切な資産配分を設定することで、リスクを抑えつつ目標リターンを達成することが可能です。

リバランスの役割

市場の動きにより、当初設定した資産配分が崩れることがあります。リバランスは、元の配分比率に戻すために資産を売買する作業を指します。これにより、リスクの偏りを防ぎ、計画的な資産運用を維持できます。

インデックス投資を成功させるためのポイント

インデックス投資を長く続け、より高い効果を得るためには、以下のような重要なポイントを押さえておく必要があります。

  • 長期的な視点を持つ
  • 定額積立投資を活用する
  • 適切なインデックスの選択

焦らずコツコツと投資を継続しながら、自分に合った運用スタイルを確立していきましょう。

長期的な視点を持つ

インデックス投資は短期的な値動きに左右されない運用が基本です。市場の変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産形成を進めることが大切です。

ドルコスト平均法(定額積立投資)を活用する

ドルコスト平均法(定額積立投資)は、毎月一定額を投資する方法で、購入価格を平均化し、リスクを抑える効果があります。初心者にも実践しやすい方法です。

毎月1万円ずつ投資信託を買うと、価格が高い月には少ない口数、安い月には多くの口数を買えます。これにより、平均購入単価が平準化され、高値づかみのリスクを減らせます。

参考:ドルコスト平均法で始めるリスク分散術!つみたてNISAやiDeCoと相性抜群の資産運用

適切なインデックスの選択

投資の目的やリスク許容度に応じて、適切なインデックスを選ぶことが重要です。たとえば、成長を重視する場合は株式中心のインデックス、安定性を求める場合は債券インデックスが適しています。

まとめ

インデックス投資は、手軽さや低コスト、分散効果といった魅力があり、長期的な資産形成に非常に適しています。その分散投資の効果には、市場指数による分散とアセットクラスをまたぐ分散の2つがあり、どちらも正しく理解して活用することが重要です。

初心者が分散投資や資産配分を実践する際には、専門家のアドバイスを活用することで、より効果的な戦略を立てることが可能です。この記事のポイントを参考にして、長期的な資産形成を目指し、インデックス投資を活用した賢い運用を始めましょう。

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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インデックス

インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。

コモディティ

コモディティは、貴金属(金・銀・銅など)、エネルギー(原油・天然ガスなど)、農産物(コーン・大豆・砂糖・小麦など)など、一般的に先物取引市場に流通する商品のことを指します。

REIT

「Real Estate Investment Trust」の略。投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品で、一般的に「不動産投資信託」と呼ばれている。 投資者は、REITを通じて間接的に様々な不動産のオーナーになり、不動産のプロによる運用の成果を享受することが可能。

ETF(上場投資信託)

ETF(Exchange Traded Funds)は、証券取引所に上場している投資信託で、株式のようにリアルタイムで売買が可能です。 一般的に、特定の指標(例:日経平均株価やS&P500など)に連動する「インデックスETF」が主流ですが、運用チームが独自の投資戦略で運用する「アクティブETF」もあります。アクティブETFは、特定の市場平均を上回るリターンを目指しており、インデックスETFよりも手数料が高い傾向にありますが、差別化された運用成果が期待されます。 また、ETFは分配金の再投資が自動化されていない場合が多い一方で、低コストで幅広い資産に分散投資できるのが魅力です。目的に応じて、インデックスETFとアクティブETFを組み合わせて活用することで、効率的なポートフォリオ構築が可能です。

分散投資

リスク低減のため、資金を複数の銘柄や資産クラス、地域、業種に分配して投資する方法。特定の投資対象が値下がりしても、他の資産の上昇で損失を緩和できる可能性があります。安定したリターンを長期的に目指す基本戦略です。

アセットクラス

アセットクラスとは似たような特徴を持つ資産のグループのこと。アセットクラスは大きく分けて株式や債券などの伝統的アセットクラスと、ヘッジファンドや不動産などの代替アセットクラスの2つに分けられる。

リバランス

リバランスとは、ポートフォリオを構築した後、市場の変動によって変化した資産配分比率を当初設定した目標比率に戻す投資手法です。 具体的には、値上がりした資産や銘柄を売却し、値下がりした資産や銘柄を買い増すことで、ポートフォリオ全体の資産構成比率を維持します。これは過剰なリスクを回避し、ポートフォリオの安定性を保つためのリスク管理手法として、定期的に実施されます。 例えば、株式が上昇して目標比率を超えた場合、その一部を売却して債券や現金に再配分するといった調整を行います。なお、近年では自動リバランス機能を提供する投資サービスも登場しています。

アセットアロケーション

アセットアロケーション(Asset allocation)とは資産配分という意味で、資金を複数のアセットクラス(資産グループ)に投資することで、投資リスクを分散しながらリターンを獲得するための資産運用方法。アセットアロケーションは戦略的アセットアロケーションと戦術的アセットアロケーションの2つを組み合わせることで行われ、前者は中長期的に投資目的・リスク許容度・投資機関に基づいて資産配分を決定し、後者は短期的に投資対象の資産特性に基づいて資産配分を決定する。

信託報酬

信託報酬は、投資信託を運用するための費用として、投資家が保有資産に対して負担する手数料です。運用会社、販売会社、受託会社が投資信託の運用や管理に必要な費用をカバーするために徴収されます。費用は年間の信託財産の一定割合(例:0.1~2%)で計算され、投資信託の純資産価値(基準価額)から日々差し引かれます。そのため、運用成績が悪い場合でも信託報酬は発生し、投資信託を選ぶ際の重要な比較要素となります。

ポートフォリオ

ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。

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