専門用語解説
RC造(鉄筋コンクリート造)
RC造(鉄筋コンクリート造)は、建築物の構造形式の一つで、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造体です。この構造は、鉄筋(鉄の棒)を型枠内に配置し、その上にコンクリートを流し込むことで形成されます。鉄筋が骨組みとして機能し、コンクリートが圧力に強い外皮として機能するため、高い耐久性と耐震性を持ちます。RC造の建物は、その強度と安定性から多階建てのオフィスビルやマンション、公共施設などに広く利用されています。
RC造の利点は、火災に対する耐性が高いことや、音の遮断性に優れている点も含まれます。また、形状が自由に設計できるため、建築デザインの柔軟性が高いのも特徴です。しかし、建設コストが高く、工期も長くなる傾向があるため、プロジェクトの初期段階での費用とスケジュールの計画が重要です。また、コンクリートの乾燥に時間が必要なため、工程管理が不可欠です。このようにRC造は、その耐久性と多機能性から、さまざまな用途で信頼されている建築方法です。
税法上、RC造の法定耐用年数は47年とされており、これは木造(22年)や軽量鉄骨造(19~34年)と比較して長い期間にわたる償却が求められます。そのため、投資用不動産としてのRC造は、長期的な資産計画が必要となります。特に賃貸物件の場合、建物の減価償却費を計上することで、課税所得を抑える効果が期待できます。一方で、減価償却期間が長いため、短期間での税務メリットは限定的であり、資産運用の視点からは、キャッシュフローとのバランスを考慮した計画が求められます。