インデックスの構成銘柄はどのように選定されていますか?
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2025/01/22 22:05
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インデックス投資に興味を持ち始めたのですが、S&P 500やTOPIXなどのインデックスは、どのように銘柄を選んでいるのでしょうか?誰かが主観的に「この会社は良さそう」と判断しているのでしょうか?銘柄の入れ替えの仕組みについても教えていただけると嬉しいです。
投資のコンシェルジュ編集部
インデックスの銘柄選定は、個人や機関の主観的な判断ではなく、明確なルールに基づいて行われています。各インデックスには透明性と一貫性を確保するための詳細な選定基準が設けられており、例えばS&P 500では、時価総額が141億ドル以上で、年間取引高が発行済み株式数の100%以上、四半期ごとの売買代金が2.5億ドル以上といった基準があります。また、米国企業であることや直近4四半期の合計が黒字であることなども要件となっています。これらの基準を満たす企業の中から、S&P ダウ・ジョーンズ・インディシーズ社の委員会が米国経済の各セクターのバランスも考慮して選定を行います。
一方、TOPIXは東京証券取引所のプライム市場に上場している全ての企業が自動的に組み入れられる仕組みとなっています。銘柄の入れ替えについても、S&P 500は随時見直しを行い、基準を満たさなくなった企業は除外され、新たに基準を満たした企業が追加されます。TOPIXは新規上場や上場廃止に応じて自動的に構成銘柄が変更されます。
このように、インデックスは予め定められた客観的な基準に従って運営されているため、恣意的な判断が入る余地が極めて少ないのが特徴です。これがインデックス投資が「透明性が高い」と言われる理由の一つとなっています。投資家にとっては、こうした明確なルールに基づく運営が、投資判断の信頼性を高める要因となっているのです。
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インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、比較のために用いる指標であるベンチマーク(日経平均やNASDAQなど)と同様の動きを目標とするインデックス投資(パッシブ投資)を行うファンド。手数料はアクティブファンドに比べて低く設定されていることが多い。
ETF(上場投資信託)
ETF(Exchange Traded Funds)は、証券取引所に上場している投資信託で、株式のようにリアルタイムで売買が可能です。 一般的に、特定の指標(例:日経平均株価やS&P500など)に連動する「インデックスETF」が主流ですが、運用チームが独自の投資戦略で運用する「アクティブETF」もあります。アクティブETFは、特定の市場平均を上回るリターンを目指しており、インデックスETFよりも手数料が高い傾向にありますが、差別化された運用成果が期待されます。 また、ETFは分配金の再投資が自動化されていない場合が多い一方で、低コストで幅広い資産に分散投資できるのが魅力です。目的に応じて、インデックスETFとアクティブETFを組み合わせて活用することで、効率的なポートフォリオ構築が可能です。
トラッキングエラー
インデックス・ファンドに代表されるパッシブ運用の投資信託(ファンド)の、ベンチマークからの乖離(かいり)のこと。 パッシブ運用の投信は、ベンチマークの動きにできるだけ近似するように設計されていますが、種々の理由で完全には一致しないケースがあり、この誤差のことをトラッキング・エラーと呼ぶ。 通常は当該ファンドのリターンとベンチマークのリターンとの差異を年率標準偏差で測定。 数値が大きいほど、ファンドの動きがベンチマークから乖離していたことを示す。
ベンチマーク
投資信託やETFの運用成績を比較する基準となる指標。インデックスが使われることが多い。